てらまんの投資録

アラサーリーマンによる投資中心の雑記

止まらない円安

4 月 20 日には一時 129 円を突破し、巷では 150 円になることもあり得ると話題です。


急速な円安が起これば輸入品等は高騰し、物価の上昇につながるので我々一般市民には中々辛いものがありますね。


しかし急激な円安が起きたからと言って即座に物価上昇するわけではなく、実際に円安由来の物価上昇までタイムラグがあります。


つまり、昨今色々なものが値上げしていますが、値上げはこれからも続いていくことになる可能性が高いです。


この円安を止められるのでしょうか?
結論としては、止められない可能性が非常に高そうです。


今回の円安は、日米の金融政策の違いが主因と見られています。


日本は金融緩和政策を継続し、米国はインフレ抑制の為に利上げを行っています。


金利の引き上げは、市場からマネーを回収し
金利の引き下げは、市場にマネーを供給することになります。


金利が引き上げられたドルは運用に有利になりドル需要が高まり買いが起こりますが、対して円はその逆で売られていきます。


この金融政策の違いにより、円安が起こっていると見られているわけです。


この円安を手っ取り早く止める手段として、財務省による為替介入がありますが、実際に行うのは非常に難しそうです。


というのも、通貨安防衛には限界があるからです。


円安阻止の介入ではドルを売って円を買う必要がありますが、そのドルは手持ちの外貨準備の範囲でしか続けられません。

手持ちのドルが尽きたらそれ以上為替介入することはできません。

(ちなみに通貨高防衛であれば円売りドル買いをしますが、財務省は事実上無制限に円資金を用意できるので、効果が表れるまで為替介入を継続できます)


となると米国に協調介入してもらうよう説得し、米国にドル売り円買いしてもらえば円高ドル安にする方法が考えられますが、その説得も難しそうです。


米国は金融政策の正常化と、ここ最近顕著なインフレの是正という課題を抱えています。
米国政府は景気失速のない範囲で、できるだけ金利高 ドル高にしたいはずで、ドル高是正(=円安是正)の為替介入について説得するのは現実的ではなさそうです。

 

というわけで、少なくとも1年程度は円安傾向が続きそうです。


我々一般庶民の生活がみるみる苦しくなっていく一方になりそうです。