投資における再現性
投資において、再現性のない投資はするべきではないという話があります。
あなたは期待値がプラスだとしても、負ければ全財産を失う勝負に賭けることができるでしょうか?
例えば、全財産1億円を持っているとします。
参加費1億円で、以下のゲームを行えます。
1枚の〇が書かれたカードと9枚の×が書かれたカードがあります。
〇を引いた場合、20倍の20億円になります。
×を引いたら1億円は没収されます。
〇を引く確率は10%なので、このゲームをする場合の期待値は
〇のカード10%×20億円 + ×のカード90%×0円=2億円
期待値で見れば200%で、平均的には2倍になる計算になります。
この勝負は回数を重ねる程、理論上は自分にとって得になります。
しかし現実には、負ければ一文無しになる勝負に賭ける人間は、非常に高確率で破産してしまうでしょう。
一度負ければやり直しがきかない=再現性が無いのであれば、期待値がどんなに高くても投資するのは大きいリスクを抱えます。
仮想通貨等のボラティリティが高い物がこれに当たります。
今後も成長を続ける見込みはありますが、短期的に暴落する危険は常にありますので、全財産をつぎ込むのは基本的に間違いです。
では再現性がある投資とはどういうものなのでしょうか?
再現性のある投資とは、期待値通りの結果になる可能性が高い投資のことを指します。
以下の2つの要素によって決まると考えています(個人の意見です)
・投資期間が長期的であること
・投資先を分散していること
上記の二つは、試行回数を稼ぐことと同じ意味です。
20~30年という長期間では成長する見込みが高い投資先でも、ちょうど1年後の今日の時点で上がっているかどうかは運の要素が大きくなります。
しかし長期になればなるほど運の要素が減っていき、同時に再現性が高まっていきます。
つまり期待値通りの結果になる可能性が高まっていきます。
投資先を分散することも、試行回数を稼ぐことと同義です。
年平均4%ずつ株価が伸びる企業でも、何が原因で倒産し、株価が0になるかはわかりません。
仮に100社に分散投資すれば、その内の数社は倒産してしまうかもしれませんが、逆に株価を大きく伸ばす会社も出てくるでしょう。
平均的には経済成長している国に投資をすることで、長期的には高い確率(=高い再現性)で資産を増やすことができるでしょう。
インデックス投資は、気軽に何百もの会社に投資するのと同じ効果を得られます。
例えば、日経平均株価225のインデックスファンドに投資すれば225社に、S&P500のインデックスファンドに投資すれば500社に投資するのと同様の効果が得られます。
米国株が人気なのは、アメリカが長期的に安定して成長を続けている国であるからです。